戦略ってわざわざ立てる必要があるの?
求職者支援制度「法務・経営企画科」講義がスタートしました。
火曜日は、「経営・マーケティング」の担当のことが多いので、その授業の中から話題をご紹介することが多くなると思います。
今回はスタートするにあたってのガイダンスから。その中でどうして戦略を取り上げるのかというテーマを。
もしかするとみなさん、「戦略は大きな企業が立てるもの」とか「個人とか現場レベルには無縁のもの」と考えていませんか。
私がかつて受講した早稲田大学大学院ファイナンス研究科の川本裕子教授はこう説明しています。
戦略とは、「不利な状況、勝てるとは思えない条件下で、勝利するために知恵として認知された概念」(「戦略的思考とコミュニケーション」2009年第1回講義より)
例えば、新規事業として新たな分野に出て行こうとしている時。上位企業になんとか追いつき、生き残ろうとする下位企業。大きな組織に立ち向かおうとする個人企業。そして例えば仕事を抱えているなど時間のない中、なんとか試験に受かりたいと思っているあなた。そんな不利な状況の方にこそ、戦略は必要なのです。
一番最後の例で行けば、やみくもに勉強するより、時間の捻出のために何をそぎ落とすのか、効果的な学習の方法は。とか、考えて臨んだ方が、「合格」という成果に近付くということなんです。
経営者の方なら、お金を借りたい、事業計画を立てたい。こんなとき、自社の経営戦略が立っていれば、そこから借入の理由や、今後の売上予測などを立てるときの根拠として、利用することができたり結構役に立つんです。
だから、中小・個人企業の方々に是非、戦略の立て方。考え方を知ってもらいたい。もし立てることが難しいのであれば、地元の役場や商工会議所・商工会の経営相談を利用するか、我々診断士にご相談いただければと思っています。
もちろん、ご自分で立てることも可能です。今後、戦略の立て方のヒントやツールもご紹介できればと思っています。