「CSR からESGへ」~日本財務管理学会第36回春季大会(2013.6.8 於 日本大学商学部)
なんだか慌ただしくて、さすがに今月中にはメモだけでも書いておかないとどっかに行ってしまいますので、いまさらながら、6月8日(土)の日本財務管理学会春季大会から気になったことをレポートしておきます。
日本大学商学部のおひざ元、祖師ヶ谷大蔵はウルトラマンが守ってくれていて・・・
ウルトラマン商店街!(円谷プロ発祥の地なんですね。)を抜けるとすぐに、ぴかぴかのキャンパスが。
ホールもきれいでした。講演やシンポジウムは商学部の現役学生さんも課外授業として受講されていて、こういうのも新鮮だなと思いながら、学生さんに混じってお話しを伺っていました。
今回のテーマは「証券市場と会社財務」。東証と大証が一緒になってできた、日本取引所からはお二人が壇上に。記念講演では、東証の2013年-2015年中期経営計画の説明もあり、具体的な施策として、①コモディディ・デリバティブ分野への進出というのが掲げられていたのが印象的でした。国際的には、総合取引所としてデリバティブ部門の充実は欠かせないというデータも紹介されていましたので、東京商品取引所さんに少しのご縁がある私にとっても、今後、この動きに注目していきたいと思います。
京都大学の徳賀教授は「国際会計基準の資本市場への影響」という報告がありました。国際的にもIFRSが全面適用されている国はごくわずかで、特に中小企業にまでフルカバーしている国は欧米にもなく、唯一南アフリカのみが、中小にも適用していますなんて話も印象的でした。
タイトルに挙げたのは、CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)からESG(環境社会ガバナンス:Environment Social Governance)へという大和総研の河口真理子氏の報告です。つい数年前まで私も大学院で学生をやり直していた(笑)のですがその際学んだCSRから、ん?ESGって何だと思って話を聞いていたのですが、企業の社会的責任だと倫理的問題から、人権の尊重、説明責任(例えばIRの充実)など幅広いので、もう少し、環境面に関する企業の役割を鮮明にするということで、このESGが使われているのですね。なるほど。
近年では「エコ」って普通に使われているけど、つい10-20年前は「省エネ」だけどその分製品の値段は高いは通用しなかった。けれど、例えばトヨタのプリウスのようにハリブリッドだから高いけれど、環境にはいいという車が受ける時代になってきた。企業としてもこの流れを無視できなくなってきている。なんていう説明はしっくりきます。ESGの今後の発展にも注目ですね。