かばんの中の折りたたみ傘~診断士KOMAPPY活動メモ~

診断士としてやっていること。これからやることを。講義録とか、セミナー等のレポートも。

持たざる者のための戦略~競争地位別戦略「ニッチャー」

千葉県鎌ヶ谷市で実施している求職者支援訓練「法務・経営企画科」、今日の講義は経営・マーケティング論。

 

3回目の今日で経営戦略は一応、終了。中心のテーマは「競争戦略」です。

 

中でも、これから就職しようとする方々が入社する可能性の高い中小企業は、経営資源(例:ヒト・モノ・カネ)も少ないですから

その中で企業が勝ち残るための戦略立案が求められます。

 

競争地位別戦略では、資源が少ない企業(ただし一部の人材等に優秀なものがあり、その特異性を競争力の源泉とするのであれば、限られた事業範囲で抜きんでた存在になる=「ニッチャー」として基盤を確立できる可能性を示しています。

 

「リーダー」は経営資源が多く、またその質も高いため、ライバル企業のあらゆる事業に対抗し、それを脅かすことができます。「チャレンジャー」も次いで資源は多いため、全方位で戦いを挑みます。「フォロワー」はある意味、戦うことをあきらめ、なんとか居場所を探します。上位に比べ経営資源も少ないので、なるべく経済的に負担がかからない方法を模索しながら、少ない利益にあえぎながら生き残りを図ります。

 

「ニッチャー」は範囲は狭いけれど、その分野では一番。オンリーワンをめざすやり方です。大手では小回りが効かないとか、範囲や売上規模が小さくて、やっても意味がないとか。そういった部門で少数の優秀なスタッフが、知恵を生かして、少ない予算やヒトでなんとか事業を立ち上げて、ほかにまねのできない位置を確保する。

 

問題点は、あまりにも範囲を限定しすぎれば市場がないから儲からない。範囲を広げすぎればおいしいと思われて、他社に追随される。もちろん、成功した時も一緒。まねをする人が出てきます。この時までにユーザーにいかに浸透しているかが勝負のカギ。こちらはマーケティングでブランディングやロイヤリティについて触れるでしょうから。またその時にでも。