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かばんの中の折りたたみ傘~診断士KOMAPPY活動メモ~

診断士としてやっていること。これからやることを。講義録とか、セミナー等のレポートも。

あちらが立てばこちらが立たず〜定年延長制度と若年者雇用〜

今日は秋葉原での企業研修。テーマは雇用制度の中の配置・異動管理と退職管理についてが主なテーマでした。

 

退職管理で取り上げたのが定年延長。今まで日本では60歳定年制を取るのが一般的でしたが、年金の支給年齢が65歳となり、それに伴ってできた「高年齢者等雇用安定化法」によって、企業は65歳まで定年を伸ばすか、継続雇用制度を導入しないとならなくなりました。

 

継続雇用制度には、65歳まで今まで通りの「年功序列型」の賃金を維持していこうとすると、企業の金銭的負担も大きいので、一旦60歳で定年を迎えたのち再雇用という形をとって、待遇を多少落として雇用を続ける「再雇用制度」や60歳定年を迎えた時点での待遇のままで、退社させずにそのまま雇用を続ける「勤務延長制度」などがあります。

 

今日、厚生労働省から平成23年の平均寿命が発表になりましたが、男性の平均寿命は79.44年、女性の平均寿命は85.90年。(主に震災の影響で寿命が縮まり、女性の寿命は世界2位に後退しました。)

年金制度が揺らいでいる昨今、これからの人生を考えると60歳を超えても少しでも働いて老後に備えたいと思うのが人情ですよね。企業にとってもノウハウを持っていて、働きたいと思っているベテランの雇用を維持することにはメリットがあります。

 

ただ、高齢者の雇用を維持していく一方で、若い人も採用するというのは限られた予算のなかでやっていかざるをえない企業にとっては苦しいところです。高齢者を雇わないとならないという理由だけでは当然ないのですが、多少割りを食うこともあるのでしょう。若年者の失業率は、やはり高くなっています。(参考:日本の学歴・年代別失業率をグラフ化してみる(2011年版)

 

日本全体として景気を良くして、雇用を創出して、高齢者・若年者ともに雇用を増やしていくことが必要ですが、実際のところ、景気はなかなか良くならず、雇用情勢もなかなか盛り上がってこないですよね。この悩みは日本だけでなく、先進各国共通のもののようです。

 

8月1日追記:「高年齢者雇用法案、成立へ 65歳まで希望者全員」

衆議院の委員会で可決され、衆院本会議、参議院でも審議が順調ならば通るようです。これによって今までは企業側が定年を延長する人を選ぶことができなくなる改正のようですね。