かばんの中の折りたたみ傘~診断士KOMAPPY活動メモ~

診断士としてやっていること。これからやることを。講義録とか、セミナー等のレポートも。

リーダーシップもかわらなきゃ。

このところ、金曜日の講義がコマ数の関係で2週連続でお休みとなっていて本日火曜日は1週間ぶりの求職者支援訓練「法務・経営企画科」の講義。本日は経営学からリーダーシップや、企業の行動様式を根底の部分で決めている「組織文化」についてお送りしました。(脱線もかなり多かったですが。)

 

このブログで今日取り上げるのは、リーダーシップについて。始めてチームを持ちましたとか、経営者の方で社員が増えてきましたなどという際、どうやって部下、社員を引っ張っていくのかということを考えることはありますよね。

 

リーダーシップというのは、短期的に物事を達成したいのであれば、叱るとか怒るとかという手法を使いながら俺について来いと言うスタイルで権力をつかって組織を方向つける「独裁的リーダーシップ」が向いています。危機がおそってきた時は、このやり方です。ただ、このやり方は独裁者のパーソナリティにフォロワーがしたがっている時にだけ有効です。やがて、危機は去るか、恒常化して組織のメンバーはそれになれてきます。叱られる、怒られるということにも免疫がついてきます。こうなるとフォロワーはリーダーについていかなくなり、組織は沈滞化します。そして、組織は壊れていきます。

 

一方、フォロワー同士の意見をうまく取りいれ、議論をまとめながら、方向付けを行い、その方向にメンバーを後押しする「民主的リーダーシップ」。短期的にはなかなか業績が上がってはこないけれど、長期的にみればこちらの方が生産性があがるという研究結果が20世紀中盤に行われたアイオワ実験で報告されています。組織の重要な決定に本人が参加しているという意識が、結論の方向に自分を動機づけようという気持ちにさせるのでしょうね。なあなあになることが防げれば、こういった組織の方が長続きします。

 

勿論、ほおっておいてもフォロワーはばらばらな方向に進んでしまいます。(「放任型リーダーシップ」)これは生産性はまったくと言っていいほど上がりません。

 

組織の状態や、部下の成長度合いでリーダーシップのあり方を変えるべきという、リーダーシップのコンティンジェンシー理論についても講義の中で一部ご紹介しました。

 

人を動かすためには、さまざまなリーダーシップの手法を使いわけないとならない。そしてリーダーシップというのは「フォロワーがこのリーダーについて行こう!」と思って始めて発揮することができる。私にとってもこの章は身につまされることが多いところです。